ブレーキパッド交換の概要
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ブレーキパッド交換の必要性
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2021年12月時点で
TRINX FREE2.0
は購入から1年3ヶ月を過ぎ、走行距離も 15,500km 程度になりました。
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11月にチェーン交換、12月にスプロケット交換で走行性能が向上 (スピードが出る) したのですが、今度はブレーキの制動性能が気になりました。
スピードが上がった分、ブレーキの効きが良くないと危ない。
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購入時より明らかにブレーキの効きが劣化しています。
ディスクブレーキのブレーキパッドが減ると、こうなるらしい。
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2021年12月17日にブレーキパッド交換をやってみました。
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使用する工具
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特殊な工具は要りません。
5mm 六角レンチだけです。
トルクレンチを使えばもっと信頼性がある作業ができます。
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ディスクローターの揺れを補正するには、右の写真の
ディスクローターレンチ
を使います。
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交換用パーツ
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交換用ブレーキパッドは
amazon
で4ペアが送料税込616円でした。
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1ペアあたり154円で
安過ぎる!!!
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ブレーキパッドは消耗品らしい。
これならもっと早く交換すべきだった。
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Avid BB5
型のブレーキパッドで、[一対のブレーキパッド] [ブレーキパッド間板バネ] で1ペアです。
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フロントとリアで2ペアしか要らないのですが、余った2ペアは予備にします。
ブレーキパッドは予備があったほうがよい。
事前調査
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ディスクブレーキの型式等を調査
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TRINX FREE2.0 に実装されているメカニカルディスクブレーキは [REPUTE DSC-510] です。
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対応するブレーキパッドは
Avid BB5
型です。
丸い部分の直径は 23.5mm です。
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ディスクローターは直径 160mm タイプです。
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ブレーキユニットの分解組立および調整ネジ
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@の2つのネジを外すと裏蓋が外れ [ブレーキパッド] が交換できます。
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Aのネジで一対の [ブレーキパッド] 間の隙間を調整します。
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写真手前側が [固定ブレーキパッド] になり、奥側が [可動ブレーキパッド] となります。
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[固定ブレーキパッド] を前後することで隙間を調整します。
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BのネジでAのネジが動かないようロックします。
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Cの2つのネジで [ディスクローター] とのクリアランスと平行度を調整します。
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Dのネジで [ブレーキワイヤ] を止めます。
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Eの黒いノブで [ブレーキワイヤ] の張りを微調整します。
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ブレーキパッドの組立
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左の写真のように [ブレーキパッド] 内側の開いた穴に [ブレーキパッド間板バネ] の先端の曲がり部分を合わせます。
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右の写真が最終形で、この状態で [ブレーキユニット] に内蔵します。
撮影の都合上、束線バンドで縛っています。
ブレーキパッド交換作業
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自転車を仰向けにします
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タイヤをフリーにでき、観察しやすいです。
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交換箇所が上に来るので体が楽です。
しゃがんでの作業は疲れるよ。
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前輪を外します
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@のネジ×2本を外します
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写真手前の裏蓋が外れ、[ブレーキパッド] [板バネ] も外れます。
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ここで、ブレーキユニット内を清掃します。
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新しい [ブレーキパッド]×2枚を入れて組み立てます
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まだ板バネを入れずに
@のネジ×2本を 8Nm で本締めします。
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[ブレーキパッド]×2枚の隙間から [板バネ] を挿入します。
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[板バネ] が定位置まで入るとパチンという感じでストップします。
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前輪を再取り付けします
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当たり前ですが、同時に [ディスクローター] もセットされるはずです。
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Cのネジ×2本を調整します
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[ディスクローター]〜[可動ブレーキパッド] のクリアランスと平行度の調整が目的です。
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Cのネジが入る穴はバカ穴になっているので、ネジの締め付け位置で調節できます。
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クリアランスが 0.2〜0.4mm で、タイヤを回転しても [可動ブレーキパッド] に擦れない位置がベストポジションです。
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[ディスクローター] に揺れがある場合は
ディスクローターレンチ
で歪みを補正します。
今回はこの補正が不要でした。
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最後にCのネジ×2本を 8Nm で本締めします。
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Bのネジを緩めてから
Aのネジを調整します
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Aのネジで [固定ブレーキパッド] の位置が前後し、ブレーキレバーでのブレーキが効く位置が変化します。
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ブレーキレバーが完全にクローズする少し手前がベストポジションです。
好みもあると思うのですが ・・・
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Aのネジは少しずつ回します。
少し回しただけでもブレーキが効く位置は大きく変わります。
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メーカの調整仕様では
[可動ブレーキパッド] [固定ブレーキパッド] 共、[ディスクローター] とのクリアランスを 0.2〜0.4mm にする
ですが、こうするとブレーキが効き過ぎて坂道を下る際に半ブレーキをかけ辛くなるので、この調整としました。
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最後にBのネジを締めて、Aのネジをロックします。
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続いて後輪の [ブレーキパッド] の交換と、[ブレーキユニット] の調整をします
作業が終わっての考察
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このブレーキは優秀
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安いブレーキだと思うのですが、制動性能は優秀です。
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制動性能は油圧式と変わらないはずです。
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簡単な構造なので、メンテナンスしやすいです。
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ブレーキパッド交換でブレーキ鳴きが消滅
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以前は、ブレーキをかけるとキーキーと大きな音で鳴っていました。
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ブレーキパッド交換で、この音が小さくなり、気にならなくなりました。
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パッド部分の材料成分が変わったのでしょう。
寿命も変わるかも。
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外した古い [ブレーキパッド] の状態
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確かにパッド部分は減っていましたが 0.6mm しか減っておらず、まだ 1.4mm の厚みが残っていました。
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まだ 70% も残っている ・・・ 本当はまだまだ使えるのでは???
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間違いなく、古い [ブレーキパッド] でもAのネジを調整すればまだ使えたはず
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1ペア154円と安いので別にイイのですがね ・・・
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今後、ブレーキの効きが悪くなってきたらAのネジをまず再調整して試してみようと思います。
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再調整するのは1回だけですね。
154円を惜しんではいけません。
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次にブレーキの効きが悪くなる時はパッドを [30%消耗]→[再調整]→[60%消耗]→[ブレーキパッド交換] でしょう。
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パッドの部分が完全に消耗したら [ディスクローター] を傷つけるので、修理にもっとお金がかかります。