Panasonic ST-G560

Panasonic ST-G560 をゲット!

2006年10月28日、 HARD-OFF 越谷花田店にて Panasonic ST-G560 のジャンク品が税込1,050円でした。

2009年6月13日にも同店で、2号機としてもう1台購入しました。 税込525円でした。



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは良いです。 写真をクリックすると基板の拡大写真を表示できます。

  2. 以下の IC を使用して合理化が図られています

    メーカ IC 機能
    Mitsubishi M50941-421SP Single-chip 8-bit CMOS microcomputer
    Panasonic AN278 FM IF Amplifier
    AN6554F Quadruple Operational Amplifiers
    AN7274NS AM/FM Tuner Sysytem
    AN7472S FM Stereo Multiplex Demodulator
    SANYO LM7001 PLL Frequency Synthesizer

  3. FM フロントエンド



  4. FM IF 部は normal/narrow に切換できます。

  5. FM 検波部

  6. FM MPX 部

  7. AM 受信部

  8. プリセットメモリのバックアップ



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 調整ポイント



    BAND 場所 種別 調整ポイント 調整内容
    FM フロントエンド L L1
    L2
    L3
    RF
    L4 OSC
    IFT T1 IF
    チューナ基板 IFT T102 クォードラチュア検波 (歪率)
    T101 クォードラチュア検波 (同調点)
    VR VR101 S メータ
    VR301 ステレオセパレーション (normal)
    LPF L301 SCA 抑止 (67kHz フィルタ)
    L303 キャリアリーク抑止 (L ch.)
    L304 キャリアリーク抑止 (R ch.)
    AM チューナ基板 L Z201-YL RF (黄コア)
    Z201-BK OSC (黒コア)
    IFT Z202 IF (CF 内蔵)

  2. テストポイント (TP)

    BAND TP 名 DMM 接続先 内容 備考
    FM TP101 TP101〜TP102 間 クォードラチュア検波
    NULL 電圧
    FM 受信で同調すると 0V になる
    TP102
    R903-F R903-F〜GND 間 VT 電圧 FM バリキャップ印加電圧
    AM R906-F R906-F〜GND 間 VT 電圧 AM バリキャップ印加電圧

  3. 電源電圧チェック (VP)

    ポイント 標準値 実測値 備考
    CP106 コネクタ [12V] +12V +13.90V チューナ/オーディオ用
    CP106 コネクタ [5V] +5V +5.63V ロジック用

  4. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-G560 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - band selector:FM
    mode:mono
    IF band:normal
    local:OFF
    - -  
    2 - 89.9MHz 受信 L4 R903-F〜GND 間電圧 = 11.20V (実測値)
    3 - 76.1MHz 受信 - R903-F〜GND 間電圧 = 2.677V 確認のみ (実測値)
    4 83MHz
    30dB
    変調:OFF
    83MHz 受信 L1
    L2
    L3
    S メータ = 最大 RF 調整
    5 T1 IF 調整
    6 83MHz
    90dB
    変調:mono 1kHz
    T102 オーディオ出力 = 高調波歪最小  
    7 T101 TP101〜TP102 間電圧 = 0±20mV (FM 同調点調整)
    8 手順6と7を数回繰り返す クォードラチュア検波調整
    9 83MHz
    60dB
    変調:mono 1kHz
    83MHz 受信 VR101 S メータ = 60dB S メータ調整
    10 - band selector:FM
    mode:auto
    IF band:normal
    local:OFF
    - -  
    11 83MHz
    90dB
    変調:stereo 1kHz
    83MHz 受信 T1 オーディオ出力 = 高調波歪最小 ステレオ歪率調整
    12 83MHz
    90dB
    変調:R/L ch. only 1kHz
    VR301 L/R ch. オーディオ出力電圧 = 最小 セパレーション調整

  5. AM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-G560 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - band selector : AM - -  
    2 - 1629kHz 受信 Z201-BK R906-F〜GND 間電圧 = 6.63V (実測値)
    3 - 522kHz 受信 - R906-F〜GND 間電圧 = 0.988V 確認のみ (実測値)
    4 999kHz
    60dB
    変調:1kHz 30%
    999kHz 受信 Z201-YL オーディオ出力 = 最大 RF 調整
    5 Z202 IF 調整

  6. 調整結果

    項目 IF band L R 単位
    ステレオセパレーション normal 48 48 dB
    ステレオセパレーション narrow 41 42 dB
    パイロット信号キャリアリーク normal -67 -74 dB
    オーディオ出力レベル偏差 (MONO) normal 0 +0.36 dB



使ってみました

  1. デザイン

  2. フロントパネル

  3. リアパネル

  4. その他

  5. 感度と音質

  6. 評価



仕様など

  1. ドキュメント

  2. 仕様

    FM チューナー部
    受信周波数 76.1 〜 89.9MHz
    実用感度 10.3dBf (0.9μV IHF'58)
    S/N比50dB感度 mono 18.1dBf (2.2μV IHF'58)
    stereo 38.1dBf (22μV IHF'58)
    歪率 mono 0.009%
    stereo 0.015%
    ダイナミックレンジ
    (1kHz 100% mod 0dB)
    106dB
    周波数特性 4Hz 〜 15kHz (+0.5dB, -1.0dB)
    リークキャリア (19kHz) -70dB
    AM チューナー部
    受信周波数 522 〜 1629kHz
    実用感度 (S/N=20dB) 20μV, 290μV/m
    選択度 50dB
    イメージ妨害比 40dB
    IF 妨害比 60dB
    総合
    電源 AC100V 50/60Hz
    消費電力 9W
    外形寸法 430(W)×69(H)×294(D) mm
    重量 2.7kg
    その他
    発売時期 1989年
    定価 26,500円