Panasonic ST-G560 (3号機) をゲット!
2016年9月11日、
Panasonic ST-G560
を平塚市の K さんより、研究用に寄贈していただきました。
程度&動作チェック
-
外観
-
1989年製で、シリアル番号は [NA9HA10462] です。
全体的に状態は悪いです。
-
フロントパネルにスレはありますが、割と綺麗です。
-
リアパネルにカビのような汚れがあります。
端子類には薄いサビがあります。
-
天板に1箇所、致命的な [ヘコミ] があります。
[塗装ハゲ] [テープの剥がし跡] [スレ] [キズ] もあります。
-
天板の取り付けネジが2本足りません。
-
入手した状態のまま電源 ON してチェックしました
-
[power] スイッチは物理的には ON/OFF 位置になるのですが、スイッチを奥まで押し続けていないと電源が入りません。
-
電源は問題なく入りました。
各スイッチの動作は正常です。
-
FM は 80.0MHz の放送局が 79.9MHz で受信となり、同調点が 0.1MHz ズレています。
この状態で stereo にもなります。
-
AM は受信できました。
リペア
-
[power] スイッチ故障、天板の取り付けネジが2本足りない
-
[power] スイッチを手持ち品と交換、および、手持ちのネジを追加しました。
-
FM 受信で同調点がズレている
-
全体の汚れ
-
天板のヘコミは補修不能です。
中性洗剤で洗い、OA クリーナで少しマシになりました。
ラックに入れると見えない部分なので諦め
-
全体を OA クリーナと無水アルコールで清掃しました。
調整
-
電源電圧チェック (VP)
-
[MCU 基板] にある [CP106] コネクタで測定します。
[12v] [5V] のシルク印刷があります。
-
電圧の実測値は正常でした。
ポイント |
標準値 |
実測値 |
備考 |
CP106 コネクタ [12V] |
+12V |
+13.85V |
チューナ/オーディオ用 |
CP106 コネクタ [5V] |
+5V |
+5.60V |
ロジック用 |
-
ST-G560 (1, 2号機)
に記載の手順で、再調整しました
-
ステレオ時の高調波歪率は 0.02% (normal 1kHz) で、極めて優秀です。
-
ステレオセパレーションは良好です。
-
キャリアリークは十分抑えられています。
項目 |
IF band |
L |
R |
単位 |
ステレオセパレーション (1kHz) |
normal |
47 |
49 |
dB |
narrow |
32 |
33 |
dB |
パイロット信号キャリアリーク |
normal |
-66 |
-67 |
dB |
オーディオ出力レベル偏差 (mono) |
0 |
+0.32 |
dB |
使ってみました
-
感度や音質
-
FM は4連バリキャップフロントエンドの威力で妨害電波に強いです。
-
FM/AM とも感度は良好です。
-
FM の音は良好で、音が生きています。
-
AM の音は周波数レンジが狭いなりにマトモです。
-
評価
-
やはり、ST-G560 は性能の良いチューナと思います。
-
定価26,500円のローコスト製品としては抜群に良いです。
-
お奨めできます。