2001年7月21日(土)に水道橋にある
誠報社
のバーゲンに出かけました。
13時スタートだったのですが、14時頃、娘と到着しました。
ワイフには上野動物園に娘を連れて行く口実でした。
バーゲン会場では一律300円双眼鏡と一律500円双眼鏡のコーナーが店舗外であったのですが、どれを見てもジャンクばかりでした。
いくら安くても買うべき性能がありません。
分解マニアにはイイかもしれませんが...。
店舗内に入ると、ありました!!!ビクセンのカタログ落ちコーナーが。
この中で一番安い「APEX 8×32HR」が一番マトモでした。
レンズはもちろんフーリーマルチコートで見え味もマトモなのが定価26,800円のところ、
なんと!!!2,700円(税込)
でした。
思わず買ってしまいました。
<スペック>
- 倍率 : 8倍
- 対物有効径 : 32mm
- プリズム : ダハプリズム方式 BaK4
- コーティング : フーリーマルチコート
- 実視界 : 7.5°
- 見掛視界 :60.0°
- 1,000m先視界 : 131m
- ひとみ径 : 4.0mm
- 明るさ : 16
- 至近距離 : 10m
- ピント合せ : CF (Center Focus)
- アイリリーフ : 10mm
- サイズ(mm) : 117(H) × 120(W)
- 重量 : 430g
この値段では珍しく
made in Japan
でした。
買値が2,700円と言ってもカタログ現役の時の定価は26,800円なので、それなりのマトモなダハ型双眼鏡と思ってイイです。
フォーカシングはCFで、接眼部が可動するタイプです。
フォーカシングノブは支柱の対物側にあります。
初めてこのタイプを使って「これもイイなあ」と思いました。
十分なホールディングとフォーカシングが片手できるのです。
これが付属品一式です。
接眼キャップ,対物キャップ,ベルト,ソフトケースが付属しています。
肝心の性能評価です。
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対物レンズを見ると反射が少なく、緑色に見える質の良さそうなコーティングがされています。
たぶんPFMコートです。
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接眼レンズを見ると反射が少なく、緑色に見える質の良さそうなコーティングがされています。
たぶんPFMコートです。
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中心部の結像がなかなかよろしい。
周辺部はダメです。
大体中心部から2/3はフラット、それを越えるとボケる感じです。
でも、糸巻歪はあまり感じません。
色再現性もマトモでした。
ダハ双眼鏡としての必要性能はそこそこありますので、日中の観望には十分使えます。
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上野動物園で動物の表情が実に生き生きと鑑賞できました。
双眼鏡で鑑賞して感動を覚えるにはある程度の性能が必要なのですが、必要最小限のスペックは十分クリアしている感じです。
最高級と比べるといろんな劣りが判るのですが、同時に比べないでこれだけを使うのだったら十分満足できるレベルにあります。
肉眼で動物を見るより感激したのですから、一般的にはこれで満足できると思います。
双眼鏡なしでの動物鑑賞より、やはり双眼鏡の威力を感じました。
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とても軽い。
実測430gなので片手ホールディングでも疲れません。
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フォーカシングノブが対物側にあるデザインなので片手ホールディングでも、とても安定します。
左手の親指が裏側、人差し指・中指・薬指が表側にホールドでき、ガッシリ構えられます。
外装ラバーには人差し指・中指・薬指をあてる位置に彫り込みがあって指にフィットします。
そしてフォーカシングは小指で行います。
片手の小指以外は全てホールディングのために使えるのです。
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片手ホールディングが出来るので見たいチャンスにサッと目標物を捕らえることができます。
この操作性はフォーカシングノブが接眼レンズの近くにあるどの双眼鏡よりも勝っています。
フォーカシングノブが手前にあるとどうしても双眼鏡を両手で抱えてフォーカシングノブを人差し指で操作することになります。
その軽さと適度な大きさにより片手操作が可能な訳で、バランスが良い製品だと思いました。
このため、私は付属の首からぶら下げるベルトの使用はやめて、コンパクトカメラ用ハンドストラップ(ハクバ:定価400円)で使っています。
フォーカシングノブが対物側にあるデザインは初めて操作しましたが、すごく軽快操作できます。
こういうデザインを復活させてほしいものです。
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最短合焦距離を正確に測ってみると10mでした。
私の好みから言うと3mは欲しいところなので、ちょっと残念です。
でも、大きな発見をしました。
ピントを50mくらいに合わせると人間の目のピント調節機構と相まって15m〜無限遠まで合ってしまうのです。
この双眼鏡は
フォーカスフリー
だったのです。
これで片手操作であんまりピント調節しないで見れたのが理解できました。
フォーカスフリー的な双眼鏡も「サッと見」には便利ですね。
この双眼鏡はドイツ Bresser社の
DIORIT II
です。
対物レンズ径や長さなどは全然違いますが、外装ラバーはそっくりです。
偶然でもこんなそっくりにはならないと思います。
そこで鎌倉光機のOEMカタログで比較してみると、外装ラバーは違いますがDIORIT IIと全く同じに見える「LD-II 8x56」がありました。
更に Bresserのページをよく見ると、
CONDOR 8x32
のスペックが「Vixen APEX 8x32HR」と同じに見えます。
構造や寸法や重さも同じです。
フォーカシングノブの隣の対物鏡筒に赤いリングが入っているのも同じです。
そうすると「Vixen APEX 8x32HR」は鎌倉光機と関係があったのかしら?と謎は深まるばかり。
わかんなくなってきました?!?!?!