2003年6月21日の JTB2003会場の tasco ブースで 5,000円(税込)で買った
tasco SIERRA 8×30
です。
定価は 50,000円で tasco 双眼鏡の中でも主力機種です。
過去に展示会で使ったことがあると言うのが安い理由です。
<スペック>
- 倍率 : 8倍
- 対物有効径 : 30mm
- プリズム : ポロプリズム方式, BaK4
- コーティング : マルチコート
- 実視界 : 8.5°
- 見掛視界 :68.0°
- 1,000m先視界 : 148m
- ひとみ径 : 3.75mm
- 明るさ : 14
- 至近距離 : 実測 3m
- ピント合せ : IF (Individual Focus)
- アイリリーフ : 不明(15mmはありそうです。)
- 眼幅調整 : あり
- 防水性能 : 窒素ガス充填完全防水
- サイズ(mm) : 112 × 50 × 180
- 重量 : 600g(カタログ値。実測値は 560g です。)
この双眼鏡のデザインがメチャクチャ私の嗜好に合っているのです。
一見、シュタイナーに見えます。
特に気に入ったのはカーキ色の渋い色合いにあって、左右に赤文字のエンブレムが埋め込んであることです。
接眼レンズは大きく覗き易いです。
肝心の性能評価です。
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対物レンズにマルチコートが入っており反射像は緑色に見えますが、残念ながら片側だけのマルチコートのようです。
tascoお馴染みのスーパーレッドコートもなくごく素直なコーティングです。
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接眼レンズにマルチコートが入っており反射像は紫色に見えます。
接眼のほうはレンズ全面にマルチコートが入っています。
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持ちやすさは、ハニカム模様の入ったオールラバーとシュタイナー的デザインのおかげで、かなり良いです。
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重さはレンズキャップを入れて実測560gです。
窒素ガス入り完全防水にしては軽いほうと思います。
1日中首から下げても、重いとは感じません。
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フォーカシングはIFですが、接眼レンズの回し具合は硬すぎず柔らかすぎずちょうど良い感じなのと、口径30mmの大きさのため私の手に馴染むので、IFにも関わらず面倒さはあまり感じません。
ピントの山は判りやすいです。
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実視界 8.5°見掛視界 68°はやはり見易いです。
周辺では像が乱れますがガタンと悪くなるのではなく、少しボヤける程度なので実用範囲です。
広角にするためかプリズムハウジングがかなり大きいです。
無理がない設計のようです。
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色再現性はほんの少し黄色着色が感じられるものの、問題ないレベルです。
ツアイスのような見た瞬間明るいと感じる部類ではなく、平均的明るさです。
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解像度は特別良いと言うこともなく、ごく普通のレベルです。
木々の木の葉の重なり具合を見ると不満ない程度にちゃんと分離してくれます。
2003年6月7〜15日のアメリカ旅行では、SIERRAワインを飲み損ねましたが、まさか双眼鏡で SIERRAを獲得するとは思いもよりませんでした。
なんだか運命的出会いの感じです。
この双眼鏡は総じて実用双眼鏡(ガラクタ双眼鏡は含めないという意味。)の平均くらいか少しだけ良いかもしれないというレベルです。
しかしながら、双眼鏡はやはり趣味性が高い道具なので、私が気に入っているデザインの良さが全てをカバーして余りあります。
そして完全防水ということから、日本の夏の双眼鏡にとって過酷な時期でも使い倒すことができます。
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日本の夏は湿度がとても高いので、双眼鏡などの光学製品にとって辛い時期です。
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外は35度以上/室内は22度を双眼鏡が出入すると、普通の双眼鏡では簡単に内部が曇るか結露してしまうので、双眼鏡にはかなり強烈なストレスを与えてしまいます。
(夏に沖縄へ行った時に外で使っていた双眼鏡をホテルに持ち込むとあっという間に接眼・対物が曇って驚いたことがあります。)
これらを気にせずに使えるのは大変ありがたいです。
この双眼鏡は
使い倒しシエラ
と命名しよう!
性能は抜群ではないけれどデザインが超私好みということで気に入っています。