SJphone

SJphone

SJphone とは、IP電話機能をサポートする IP phone クライアントソフトです。これがあれば、パソコンとヘッドセットで IP電話ができます。 IP電話機というハードを持っていなくても IP電話が体験できます。

SONY VAIO PCG-SR1M に最新版の SJphone build 258 をインストールして、 SIPphone / StanaPhone / FWD の設定をやってみました。

しばらく、なかなかうまく動かなかったです。別項の苦労話で記載した対策をしたら、バリバリ動作するようになりました。動いてしまえば、とっても優れた IP phone クライアントソフトだと思いました。

＜簡単設定方法＞

皆さんには私のような苦労をしなくてよいように、簡単設定方法をお教えします。

SJphone をダウンロードしてインストールします。
このページに設置した以下の ini ファイルをダウンロードします。
上記でダウンロードした ini ファイルを c:\Program Files\SJLabs\SJphone\Profiles ディレクトリに移動します。
SJphone を起動して「Option - Profiles」を開くと上記の ini ファイルに対応した Profile が見えるはずです。
例えば、SIPphone の設定するには、右の画像のように、Profiles から「SIPphone」を選択し、「Initialize...」ボタンをクリックします。
「Account」と「Password」入力用のダイヤログが開くので、ここに SIPphone 用の Account, Password を設定します。これで使えるようになるはずです。
StanaPhone や FWD も SIPphone と同様に設定すればＯＫです。

＜SJphone を使ってみた感想＞

SIPphone で電話したところ、問題なくごく普通に使えます。音質も問題ないです。海外旅行には必ずノートパソコンは持っていくので、この場合は荷物をなるべく少なくするために SJphone のようなソフトフォンのほうが正解です。
普段、我が家で SR1M を使う時は 11g の 54Mbps の無線LAN環境です。よって、SR1M と組み合わせて無線IP電話となっています。街の無線LANホットスポットでも使えます。 「コタツみかん」で IP電話とは・・・とってもイイです。

SIP サーバーの認証で苦労しました

設定できる項目はかなりあって、結構難解です。英語の意味は判るが、それが実際にどういう作用をするかがよく判らない・・・ドキュメントを読んでもサラリと書かれているだけ・・・設定例がない・・・です。
いずれにしても常識的に考えてこうだろうという設定をやってみたのですが、どうしても SIP proxy サーバーの認証で失敗する・・・エラーメッセージは「認証に失敗した」だけなので何が悪いのか判らない・・・と言うことで1日中やっても認証の問題を解決できませんでした。
一晩寝て夢の中でずっと考え続けました。そして夢の中でハタと思いつきました。起きてすぐにルーター MN8300 の NATテーブルを覗いてみました。
```
　　プライベートアドレス／ポート：192.168.1.8/5062
　　　グローバルアドレス／ポート：221.170.52.24/1067
　　　　　　宛先アドレス／ポート：198.65.166.131/5062
```
あっ！ SIP サーバーにポート 5062 で届いている。これじゃダメだ。
原因は、既に BIGLOBEフォンで使っているポート 5060 との衝突を避けようと SJphone にポート 5062 を設定していたからです。 AT-323 だと以下のようになります。
```
　　プライベートアドレス／ポート：192.168.1.2/5061
　　　グローバルアドレス／ポート：221.170.52.24/5061
　　　　　　宛先アドレス／ポート：198.65.166.131/5060
```
AT-323 の常識から言うとプライベートアドレスで設定したポート番号はグローバルアドレスにそのまま出て、最終的に SIP サーバーに 5060 で届きます。ところが、SJphone ではプライベートアドレスに設定したポートがグローバルアドレスでユニークなポート番号に変換されて、最終的にプライベートアドレスで設定したポート番号で届きます。 AT-323 と SJphone では動きが違うのです。 SJphone ではポート 5060 に設定するのが正しい です。早速やってみました。
```
　　プライベートアドレス／ポート：192.168.1.8/5060
　　　グローバルアドレス／ポート：221.170.52.24/1069
　　　　　　宛先アドレス／ポート：198.65.166.131/5060
```
これでやっと、SIP サーバーの認証が通りました！！！
ポート番号の衝突ですが、どこで衝突したらダメかと言うと、グローバルアドレスのポートの所です。ここで衝突すると MN8300 がどのプライベートアドレスにパケットを届けてよいか判らなくなります。 SJphone や YAMAHA RTA54i では自動的に空いているポートを探す動作をします。 AT-323 ではそれをやってくれないので、手動でポート変更が必要です。将来のバージョンアップで改善されるかもしれないです。

Windows Me で動作しない → Windows 2000 Professional へ

上記で、やっと SIP proxy サーバーでの認証が通りました。しかし、SJphone で電話を送受信しようとすると Windows Me がデッドロックします。 Windows Me を再インストールしてみましたが、現象は変わりません。
それで、 SONY VAIO SR1M Windows 2000 Update Program で SR1M の OS を Windows2000 Professional にクリーンインストールしました。
さて、Windows2000 Professional にした SR1M での SIPphone の動作ですが、Windows Me だった時がウソのように、何の問題もなく正常に動作しました。
ところで、Windows Me + SJphone の環境でちゃんと動いている人はいるのでしょうか？
SJphone のサイトでは動くことになっているのですが・・・私が以上の状況でしたので・・・

ヘッドセットを USBフォンに

SR1M だけかもしれませんが、サウンド端子接続のヘッドセットでは受話音量がなぜか小さくてほぼ最大音量にしないと聞き取りにくいです。逆にマイクの感度は高すぎてかなり絞り込まないと具合が悪いです。
そこで、ハンドセットを USB IPO-166 という USBフォンに交換してみました。この製品はハンドセットに USBオーディオ機能を付加したものです。 USB 端子に接続すると、Windows2000 までの OS なら自動的にオーディオが USBフォンに切り替わります。（なぜか Windows Xp では自動切り替えしないです。）
SR1M は USB端子が1個しかないのです。そこで GrennHouse GH-UHC204CW という超小型 USB2.0HUB を併用して使います。
準備万全で USBフォンをテストしてみました。送受話とも音質がクリア（ノイズがない。）で音量の問題もありません。やはり、サウンド端子をヘッドセットに流用するより、通話専用に開発された USBフォンのほうが圧倒的に音質が良いです。
USBフォンにもちょっと問題はあります。それは SJphone のボリュームコントロールが効かないのです。でも USBフォン側のボリュームコントロールパネルで音量を設定できるので、問題はないと言えます。