2004年8月14日、やることなくて困ってしまいました。
午後15時頃から空が曇り始めたので、吉川のトレージャーファクトリーまで行ってきました。
何か面白い物はないかと・・・。
チャリンコで行くのですが、熱風が吹いてちっとも涼しくない。
なにせ、観測史上最長の夏日40日達成ですからね・・・。
@かわいい@ CD/MD/ラジオ
JVC Clavia RD-X3MD
を税込2,000円で捕獲しました。
CD/MD/ラジオ(FM/AM)です。
MD に録音も出来ます。
本体+リモコン+電源ケーブル のセットでした。
ジャンクになった状況の記載が全くない品物だったので、リスクいっぱいです。
でも、リスクは大きいほうが面白い。
取扱説明書は付属していませんでしたが、
ビクターのマニュアルサイト
よりダウンロードできます。
(参考)RD-X3MD の新発売日は2001年3月21日で、定価41,000円(税抜)です。
持ち運びできるハンドルが付いています。
本体裏側には「FM アンテナ入力」「AM アンテナ入力」「AUX IN」「ステレオヘッドホンジャック」「AC 入力」の端子があります。
FM アンテナ入力は F 端子となっており、ワンタッチでアンテナ線を接続できます。
評価
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音は良いです。
刺激のない聴き易い音質です。
低音ブースト機能もあります。
サラウンド機能が付いていないので、逆に音が素直です。
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上部の CD 部以外の部分は収納ボックスとして使えるように設計されています。
付属リモコンや MD メディアを収納することができます。
リモコンっていつの間にかどこに置いたか判らなくなるのですが、この収納できるアイデアはグッドです。
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倍速録音機能付
です。
CD から MD への録音時に、通常の約半分の時間で録音できます。
これはすごく便利です。
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年式が新しいので、
MDLP(LP2/LP4)
にも対応しています。
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AUX IN 端子があります。
これがあると便利です。
パソコンのモニタースピーカーとしても使えます。
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液晶表示のバックライトの色を変えることができます。
バックライトの色が合計16色の中から選択可能です。
ディスプレイの照度を低減するディマーモードも付いています。
この色が変化できるのは、私好みです。
ショップでの自己査定
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全体に少し汚れてはいますが、ワレや擦り傷や綿埃はほとんどありません。
前所有者は大事に使っていたことがわかります。
これ、中古を買う時はすごく重要な査定ポイントです。
少なくとも全体に損傷が少ないと、壊したのではなく壊れたんだ!と判断でき、修理も最小限で済みます。
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オリジナルリモコンが添付されているのが嬉しい。
後でメーカーから取り寄せしようとすると数千円余計に出費がかさむことがあります。
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CD や MD メカは外から判断できないので、運を天に任せるしかありません。
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製造年は2001年でした。
まだ新しい部類です。
持ち帰ってチェック
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電源は一発で入りました。
最初の難関はあっけなく突破。
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FM/AM PLLシンセサイザーチューナーのチェックで問題なし。
これも問題なくクリア。
第2の難関も突破。
FM/AM それぞれ15局ずつステーションメモリできるようです。
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音楽CDをプレイ。
CDをセットしたのですが、スピンドルが全く回転しません。
これはショップでの自己査定が当たり!でした。
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MD をプレイ。
これは問題なくOK。
中古では MD の故障率が高いのですが、本機ではこれは問題なし。
CD 動作不良の調査
CD 動作不良の調査をしました。
正常であれば以下の動作になるはずです。
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CD 盤をセットして蓋を閉じると、蓋の留め機構に埋め込まれたスイッチが ON になり、CD の蓋が閉じられたことを検出する。
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CD 光ピックアップがホームポジションに戻り、レーザーを照射して CD 盤がセットされていることを検出する。
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CD がセットされていると、2項の検出結果をもって CD 盤を回転させる。
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CD 光ピックアップで TOC 情報を CD 盤から読み込む。
以上の一連の動作の順番で2項の検出ができていないと判明。
原因はハッキリしました。
CD 光ピックアップが故障しているのです。
CD 光ピックアップの交換
JVC 本郷SS で CD 光ピックアップを購入しました。
ピックアップの型式は OPTIMA-7B、値段は税別2,800円でした。
ううっう、税込2,000円で買った RD-X3MD に対して、ピックアップが 2,800円とは!!!
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今回入手した RD-X3MD の程度は大変良くデザインも音質も私好みなので、どうしても直したい。
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CD 光ピックアップを交換したことがなかったので勉強を兼ねてどうしてもやってみたい!
これが OPTIMA-7B です。
予想外に大きな箱に入っています。
そして静電気と衝撃に弱いためか、導電性ケースに物々しく入っていました。
コネクタ部にはショート金具も差し込まれていました。
早速、CD 光ピックアップを交換しました。
交換自体は割りと簡単でした。
時に調整する部分もなかったです。(ピックアップは既に工場調整済みなのです。)
RD-X3MD はメンテナンスし易いです。
簡単にここまでバラバラになります。
これが CD ドライブメカです。
黒い金属製カバーを外します。
中央に見える細長いギアを外します。
CD 光ピックアップを支えるバーをスライドさせるとピックアップが外れます。
新品のピックアップを逆の手順で取り付けます。
以上で CD を認識しない不具合は直りました。
TOC 読取不具合の修理
CD を認識しない不具合は直りましたが新たに「TOC を読み取れない時がある」の不具合が判明しました。
これが CD 制御基板です。
IC が3個見えますが、左から
・SANYO LA6541(スピンドルモータ/シークモータ/アクチュエータ 駆動)
・松下 AN8806SB(ピックアップ信号プリアンプ)
・松下 MN748RP(D/A コンバータ&MPU)
です。
CD を動作させながら、手で基板のあちこちを触って原因を判定しました。
人間の手は絶縁抵抗のある大きなアースと同じなので、この調査法は有用です。
何と言っても測定器不要ですからね。
結果、プリアンプIC のグランドパターンが弱いためと判定しました。
たぶん、電源回路のどれかのパスコンの容量抜けと思います。
どのパスコンか判断つけにくい(1個ずつ外して判定しないといけないので面倒。)ので、このように 0.1uF コンデンサを追加してグランド強化したら OK となりました。
CD 左チャンネル音量が小さい不具合の修理
一難去ってまた一難。
今度は CD 再生時の左チャンネルの音量が極端に小さいのです。
メイン基板で左チャンネル入力回路(
SANYO LC75345M
)の信号・グランド間に挿入されたコンデンサ(100PF くらいと思います。)が不良になり、98Ωの抵抗値を持っていました。
これを取り外して OK となりました。
以上で、JVC Clavia RD-X3MD も完璧に動作するようになりました!!!
主な仕様
・受信周波数 FM: 76〜108 MHz(ロッドアンテナ/外部アンテナ)
AM: 531〜1629 kHz(外部 AM ループアンテナ)
・CD 部 周波数特性 20〜20,000 Hz
・MD 部 周波数特性 20〜20,000 Hz
サンプリング周波数 44.1KHz
ATRAC(Adative TRansform Acoustic Coding)
・スピーカー 直径8cm×2個
・実用最大出力 3.5W+3.5W(EIAJ)
・入力端子 AUX IN(ステレオミニ)×1個(500mV/49KΩ)
・出力端子 ヘッドホン出力(ステレオミニ)×1個(15mW/32Ω)
・電源 ・本体用:家庭用電源(AC100V, 50/60Hz)
・リモコン用:単3電池×2本
・最大外形寸法 408(W)×170(H)×212(D)mm
・質量 4.8Kg
・付属品 リモコン(RM-SRDX3MD)
AM ループアンテナ
電源コード