TECSUN PL-660

TECSUN PL-660 をゲット！

2011年5月25日、 TECSUN のダイレクトショップ にて550元（日本円換算で7,000円くらい） で買った中国製の TECSUN PL-660 です。 特別セール期間中だったので、 TECSUN F-110 DSP ポケットラジオがオマケ され、送料も無料でした。 日本で買うと14,000円くらいなので半額で買えました。

同期検波 と SSB 復調機能 を持った Dual Conversion 方式の BCL ラジオです。

FM/LW/MW/SW 以外に エアバンド も受信できるという BCL 用途を超越した機能があります。 携帯型としては間違いなく 最強のラジオ でしょう。

TECSUN の携帯型 BCL ラジオでは フラグシップ機 でしょう。 気合が入った作りです。

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操作ボタンと端子の概要

詳細な使い方は取扱説明書を読んでいただくとして、とりあえずこれだけ知っておけば使えるという概要です。

1. 左サイドに [ANTENNA] [イヤホン] [DC 6V] 端子、[ANT. GAIN] [TONE] スイッチがあります。
   
   
   • [ANTENNA] 端子は FM/SW/AIR バンドに有効で、MW/LW は常に内蔵されたバーアンテナで受信します。
     
     
   • [ANT. GAIN] スイッチで DX/Normal/Local に感度を3段階切換できます。
     
     
   • [TONE] スイッチで TREBLE/BASS に音質を2段階切換できます。
     
     
   • 内蔵スピーカが1個しかなく、本体でだけで受信すると基本的にモノラルです。 FM 受信の時に [イヤホン] 端子を使うとステレオ受信できます。
     
     
   • [DC 6V] 端子に AC アダプタをつなぐと、本体に電源供給できます
     
     
     • 内蔵したニッケル水素充電池に充電することもできます。
       
       
     • プラグは統一規格 EIAJ #2 ですが、＋−の極性が統一規格と逆で、この辺りが中華風です。
       
       
     • 付属の AC アダプタを日本で使う場合は 100V→220V のステップアップトランスが必要となります。 私は 100V→220V のステップアップトランスを持っているので問題なく使えます。
       
       
     • 付属の AC アダプタをバラしてみると、7806 定電圧 IC が使われており、6V 定電圧出力となっていました。 トランスは 1次側220V/2次側8.4V 300mA です。 日本用 AC アダプタを自作する場合は、出力を 6V 定電圧、最大電流 300mA 以上とすればよいです。
       
       
2. 右サイドに [TUNING] [SSB BFO] [VOLUME] ノブがあります。
   
   
   • SSB 受信の仕方
     
     
     1. SW 受信時に [SSB] ボタンを押して LCD 表示にて [USB] [LSB] を選択します。
        
        
     2. [USB] [LSB] どちらも表示されない場合は、通常の SW 受信です。
        
        
     3. [SSB BFO] ノブを回して復調調整します。
        
        
   • 同期検波受信の仕方
     
     
     1. AM 受信時に [SYNC] ボタンを押して [SYNC USB] [SYNC LSB] を選択します。
        
        
     2. [SYNC USB] [SYNC LSB] どちらも表示されない場合は、通常の AM 受信です。
        
        
3. [POWER] ボタン
   
   
   • 短押しで、電源 ON です。
     
     
   • 長押しで、スリープモードで電源が入ります。 1/5/15/30/45/60/75/90/120分のスリープ時間は [チューニングノブ] で設定します。
     
     
4. [VF/VM] ボタン
   
   
   • 短押しで周波数チューニングモード (VF) / プリセットチューニングモード (VM) を切り替えます。 VF = Variable Frequency, VM = Variable Memory の略と思います。
     
     
   • 長押しでスキャンチューニングモードになります。
     
     
5. [FM ST.] [AM BW] ボタン
   
   
   • FM 受信時にこのボタンを押すと Stereo / Mono に切換できます。
     
     
   • AM 受信時にこのボタンを押すと IF band を Wide / Narrow に切換できます。
     
     
6. [RESET] スイッチ
   
   
   • どのボタンも操作できなくなったような異常事態時に、このスイッチで MCU にリセットをかけることができます。
     
     
   • 底部にあるこのスイッチを爪楊枝のような細い棒で押すとリセットがかかります。
     
     
   • リセットをしてもプリセットメモリの内容は消えません。
     
     
7. ATS 機能の使い方
   
   電波の強い放送局を自動でプリセットメモリに記憶させる機能があり、これを ATS (Auto Tuning Storage) と言います。
   
   
   • FM ATS
     
     
     • [FM] ボタンを押して FM 受信状態にしてから、[FM] ボタンを長押しします。
       
       
   • MW/LW ATS
     
     
     • [AM] ボタンを押して MW/LW 受信状態にしてから、[AM] ボタンを長押しします。
       
       
   • SW ATS
     
     
     1. [↑] [↓] ボタンを押して任意のメータバンドを受信状態にしてから、[↑] [↓] ボタンのいずれかを長押しします。
        
        
     2. [↓] ボタンの長押しでは全てのメータバンドを ATS 記憶します。
        
        
     3. [↑] ボタンの長押しでは1で指定したメータバンドだけを ATS 記憶します。
        
        
8. システム設定
   
   システム設定は電源 OFF の時に以下のボタンを長押しして設定します。
   
   
   1. [FM SET] ボタン
      
      
      • FM 受信周波数範囲の設定を行います。 [88-108] [76-108] [87-108] のいずれかを選択します。
        
        
      • 日本で使う場合は [76-108] に設定します。 MHz 単位です。
        
        
   2. [AM] ボタン
      
      
      • LW バンドの有効・無効を設定します。 [LW ON] [LW OFF] のいずれかを選択します。
        
        
   3. [9/10 kHz] ボタン
      
      
      • MW バンドの周波数ステップを設定します。 [9 kHz] [10 kHz] のいずれかを選択します。
        
        
      • 日本で使う場合は [9 kHz] に設定します。
        
        
   4. [LIGHT SET] ボタン
      
      
      • LCD のバックライトを使うかどうかを設定します。 [ON] [OFF] のいずれかを選択します。
        
        
      • [ON] にするとボタンなどの操作中はバックライトが点灯し、操作を止めると3秒後に自動的に消灯します。
        
        
      • [OFF] にするとバックライトは点灯しません。
        
        
   5. [BATTERY] ボタン
      
      
      • 電池の種類を設定します。 [CHA OFF] [CHA ON] のいずれかを選択します。
        
        
      • [CHA OFF] はアルカリ乾電池を使うことを意味します。 [Ni-MH Battery] 表示が消えます。
        
        
      • [CHA ON] は NiMH 充電池を使うことを意味します。 [Ni-MH Battery] 表示がされます。 本体の充電機能が活きます。
        
        

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内部を透視

1. 内部写真です。 マトモな作りです。 それぞれの写真をクリックすると大きな写真を表示できます。
   
   
2. LCD とタクトスイッチが並んでいる基板にクロックバックアップ用のスーパーキャパシタが見えます。 MCU もこちらに載っていると思います。
   
   
3. バーアンテナが長いです。
   
   　　
   
   

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使ってみました

1. 本格的な BCL ラジオの作りとなっています。 製造品質や感触も日本製と変わらず、満足できます。
   
   
   • 質感、スイッチの動き、デザイン、操作性、非常にいいラジオです。
     
     
   • オールインワンですぐに使えます。 マトモなソフトケースも添付されています。
     
     
   • 中型サイズで大きく、少し重いです。
     
     
   • パネル表示は英語のため違和感ないです。 簡体字で表記されていると多少とまどうと思います。
     
     
   • ロッドアンテナは360度回転させることができます。 FM/SW/AIR バンドに有効です。 外部アンテナ端子も FM/SW/AIR バンドだけに有効です。
     
     
   • シグナルレベルは5段階のバー表示です。
     
     
   • 「時計」「アラーム」が付いています。
     
     
   • 暗い所での利用ができるようイルミネーション機能があります。 LCD 表示が橙色に照明されます。
     
     
   • バッテリは「単3アルカリ電池×4本」または「単3 Ni-MH 充電池×4本」が使用できます。 充電回路も内蔵しています。
     
     
     • 電池の持ちは、付属の 1,000mAH Ni-MH 充電池で1日3〜4時間使って4〜5日間でした。 バッテリメータは電池がなくなるギリギリまでずっとフル表示で、1レベル下がった辺りから急激に下がって電源ダウンします。
       
       
     • 付属の 1,000mAH Ni-MH 充電池を使い切ってからの再充電で2時間41分かかりました。 充電中は充電経過時間が時刻表示のところに表示されます。
       
       
   • 背面にスタンドが収納されており、このスタンドを使うと少し水平斜めに設置でき、操作しやすくなります。
     
     
   • PL-660 は薄型のため、正面を向けて立てるとかなり不安定です。 この対策として、背面に写真のような針金でできた小足が付いています。 この小足は本体に格納可能です。 こういう小足は初めてです。
     
     
2. 主な機能は以下です
   
   
   • 同期検波機能
   • エアバンド受信機能
   • SSB 受信機能
   • 同調操作の Low/Fast 切替
   • 充電機能
   • AM 電波強度インジケータ
   • FM MONO/STEREO 切替
   • TREBLE / BASS の音質切替
   • 2組のアラームタイマ
   • スリープタイマ (1-120分)
   • 時計
   • 電子操作ロック
   • SW メータバンド表示
   • 電池残量表示
   • エラー表示
   • DX/Normal/Local 3段感度切替
   
   
3. PLL シセサイザー同調です。 アナログチューニングより楽で、周波数ズレもありません。
   
   
   • 同調方式は [マニュアル] [プリセット] [ダイレクト周波数入力] [オートスキャン] です。
     
     
   • プリセットメモリは2,000局分あるので十分です。 不揮発性で電池を抜いてもデータが消えません。 各バンドごとある「バンド別メモリ」と汎用的に使える12ページの「汎用メモリ」があります。
     
     
   • [ATS] という機能があり、バンド別メモリに自動で受信可能周波数をスキャンしてプリセットしてくれます。 もちろん、マニュアルでプリセットすることも可能です。 なぜか？エアバンドと SSB では ATS 機能は使えません。
     
     
4. 感度＆音質
   
   
   • FM の感度は普通です。 音質は聴き疲れない音です。
     
     
   • MW は高感度です。 内蔵バーアンテナが長いので感度が良いのでしょう。 同期検波は秀逸 で価値があります。
     
     
   • LW は受信できる放送局がないので感度はよく判りません。
     
     
   • SW は高感度です。 SSB 受信機能で 7MHz 帯のモゴモゴ音がバッチリ復調できます。
     
     
   • エアバンドは高感度というほどではありませんが、屋外でロッドアンテナを伸ばして使う分には十分です。
     
     

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仕様その他

1. 英語版の取扱説明書 です。 とてもよく判る英文で記載されており、普通の日本人なら十分理解できます。
   
   
2. 日本の放送を聞くには ラジオセンター の情報が見やすいです。
   
   
3. 世界の短波放送を聞くには 世界の短波放送局情報 の情報が見やすいです。
   
   
4. 仕様は以下です。
   
   

   項目	内容
   受信周波数	FM: 76〜108 / 87〜108MHz (0.01/0.1MHz step) MW: 522〜1,620kHz (9kHz step) / 520〜1,710 kHz (10kHz step) LW: 100〜519kHz (1/9kHz step) SW: 1,711〜29,999kHz (1/5kHz step) AIR: 118〜137MHz (1/25kHz step)
   感度	FM: 3uV (S/N=30dB) MW: 1mV/m (S/N=26dB) LW: 5mV/m (S/N=26dB) SW: 20uV (S/N=26dB) SSB: 1uV (S/N=10dB) AIR: 5uV (S/N=10dB)
   選択度	FM: 30dB 以上 (±200kHz) MW/LW: 40dB 以上 (±9kHz) SW: 40dB 以上 (±5kHz)
   S/N 比	FM: 60dB MW/LW: 45dB SW: 50dB
   IF 周波数	AM/SSB: 1st IF 55.845MHz / 2nd IF 455kHz FM: 10.7MHz
   FM セパレーション	20dB
   出力	スピーカ 450mW イヤホン 10mW
   プリセットメモリ数	合計2,000個 (不揮発性メモリ) �@FM 100個 �AMW 100個 �BLW 100個 �CSW 200個 �DSSB 200個 �EAIR 100個 �F汎用メモリ 100個×12ページ
   アラーム機能	ラジオ受信のみ (2セット)
   消費電流	FM: 50mA MW/LW: 70mA SW: 70mA SSB: 70mA AIR: 70mA スタンバイ: 80uA
   内蔵スピーカ	直径77mm / 16Ω / 1W
   入力端子	�@外部アンテナ入力 (モノラルミニジャック) �ADC 入力 (EIAJ 4mm プラグ対応、DC6V)
   出力端子	イヤホン出力 (3.5mm, 32Ω, ステレオミニジャック)
   電源	3種類の電源に対応 �@単3型アルカリ乾電池×4本 �A単3型ニッケル水素充電池×4本 (充電機能あり) �BAC アダプタ (DC6V 300mA)
   使用可能温度	-10〜40℃
   最大外形寸法	187(W)×114(H)×33(D) mm
   質量	470g (電池含まず)
   付属品	�@単3 Ni-MH 1000mAH 充電池×4個 �AAC アダプタ (AC220V / DC6V 300mA、センターマイナス) �Bキャリングポーチ �Cステレオイヤホン �D外部アンテナ �E取扱説明書

   
   

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