2003年11月30日(日)
HARD-OFF 越谷花田店
へ行ったら正規品売場(中古だけれど保証期間がある綺麗な品物売場。)に面白いものがありました。
SONY VAIO PCWA-A100
という無線LAN IEEE802.11b アクセスポイントです。
2000年6月24日に新発売された製品です。
綺麗で元箱、取扱説明書、付属品欠品なし、3ヶ月保証で、3,000円です。
今でも新品は 45,800円で売られています。
「SONY VAIO 専用なので他機種では使えません。」と注意書がありました。
おそらく、これで安いのだと思いました。
デザインは格好イイし、無線LANアクセスポイントで VAIO 専用なんてあり得るのか???
これはぜひ買って検証しなくては・・・と興味津々リスク覚悟で買いました。
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インタフェースコネクタとして「電話モジュラージャック」「10Base-T」があります。
なんと! V.90モデム内臓なのです。
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接続動作モードに「電話回線モード」「ルータ・モード」「ブリッジ・モード」「ローカル・モード」「PPPoEモード」の5つがあります。
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「電話回線モード」ではルータとして動作し、「電話モジュラージャック」がWANに、無線と「10Base-T」がLANになります。
DHCPサーバー機能が常時動作します。
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「ルータ・モード」「PPPoEモード」ではルータとして動作し、「10Base-T」がWANに、無線がLANになります。
DHCPサーバー機能が常時動作します。
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「ブリッジ・モード」ではブリッジとして動作し、「10Base-T」はLANになり、既存LANに接続します。
無線LANは「10Base-T」からブリッジされ、既存LANと同じ扱いとなります。
DHCPサーバー機能は停止します。
不思議なことに「デフォルトルータ」の設定があります・・・いったい何に使うのだろう。
私はこのモードで使っています。
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「ローカル・モード」は「ブリッジ・モード」と同じような動作となるのですが、違うのは DHCPサーバー機能が常時動作します。
よって、このモードで「10Base-T」を既存LANに接続することは原則禁止と考えてください。
以上のように「10Base-T」がWANになったりLANになったり難しく、結構クセのあるネットワーク設定仕様になっています。
(詳しくは
ここ
を参照。)
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ところで、PCWA-A100 は VAIO だけしか動作しないかというと、そうではありませんでした。
キチンとネットワーク設定をすると汎用的に動作しました。
な〜んだ!
(調べてみると、やはり新発売の最初の頃は VAIO でしか動作しなかったようです。
設定ユーティリティは Ver2.2.0 以降で PCWA-C100 以外の無線LANカードに対応。
ファームウェアも後期のものから「10Base-T」からの設定を受け付けるようになった。)
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PCWA-A100 への設定は、ブラウザベースで設定するのではなく、Windowsベースのユーティリティソフトで行います。
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PCWA-A100 は無線LANアクセスポイントとしての性能は、ダイバーシティアンテナ内蔵とかなり優れていると思います。
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大きさは 35(W)×125(H)×156(D)mm、重さは 480g
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ACアダプタはスイッチングタイプで入力 AC100〜240V ワールドワイド対応(出力 9V/1.1A)
2003年12月6日(土)
購入した PCWA-A100 に動作不具合があったので、HARD-OFF越谷店に修理依頼しました。
【現象】
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電源ON から5〜10分くらい「POWER」「WIRELESS」「ETHERNET」「PHONE」のランプが赤表示を繰り返す。
何度もリセットがかかっているような感じ。
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15分以上経過して本体の側面がホンノリ暖まってくると、「POWER」ランプが緑表示になったままになり、安定して動作するようになる。
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以上より、PCWA-A100 への設定に不具合があるとは考えにくい。
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1の現象は特にインタフェースケーブルを接続しなくとも、電源ONだけで何度でも再現する。
全然使えないという訳ではなくて、電源投入時に正常動作になるまでに長時間かかると言った不具合です。
私は、通常これくらいの不具合なら自分で直してしまうのですが、今回の商品は3ヶ月保証が付いていたので修理依頼したものです。
おそらく SONYサービスステーションでボード交換だと思います。
私が注目しているのは、たった3,000円で買った商品に HARD-OFF の費用でちゃんと修理してくれるのか?・・・が興味津々です。
定価50,000円くらいの商品ですから、ミニマム10,000円(定価の20%)は修理費がかかると思うのです。
HARD-OFF ではちゃんと修理受付してくれました。
2003年12月12日(金)20:20
HARD-OFF越谷店より電話があり、
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SONY へ修理依頼したところ、本体ボード交換という新品を購入するのと同じくらいの費用がかかる見積とのこと。
よって、修理ではなくて返金処理としたい。
とのことでした。
2003年12月13日(土)
HARD-OFF越谷店へ行って事情を聞くと、SONY からの修理見積は45,000円ほどでした。
確かに売値3,000円の品物に対する修理費としては莫大でした。
可哀想になったので以下の条件で返金をOKしました。
- SONYから戻ってきたらジャンクとして売ってほしい。
2003年12月17日(水)
HARD-OFF越谷店から電話がありました。
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品物が戻ってきました。ジャンクとして1,000円で売りますが・・・
これ、OKしました。
2003年12月20日(土)
HARD-OFF越谷店へ行って、PCWA-A100 をジャンクとして1,000円で引き取りました。
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電源ON時の最初の初期化に5分程度時間がかかってしまう程度の不具合ですから、電源を常時通電で使う分には何にも問題ありません。
とりあえず、このまま使います。
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いよいよダメになったら自分で修理しようと思います。
電源ON時に初期化を繰り返す現象ですから、おそらく停電検出用のICが悪いと思います。
このICは数10円で買えます。
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右の本体内部写真のように PCWA-C100 という WiFi 取得済みの無線LANカードが入っているので、これだけでも 1,000円以上の価値は十分あります。
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現在、常時通電で全く問題なく動作しています。
備忘録
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工場出荷初期状態
- 接続モード:ケーブルモデムモード(ルータモード)
- WAN側IPアドレス:自動取得(DHCPクライアント)
- 無線LAN側IPアドレス:10.0.1.1
- DHCP:ON(10.0.1.2〜10.0.1.17)
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工場出荷初期状態に戻す方法
- ACアダプタコネクタの近くにあるリセットスイッチを、針金のようなもので押しながら電源を入れる。
- POWER LEDがオレンジに点灯したらリセットスイッチを離す。