LUXMAN LXA-OT1

LUXMAN LXA-OT1 をゲット!

2012年1月1日、デジタルアンプの LUXMAN LXA-OT1 を入手しました。

これ、実は 音楽之友社 stereo 2012年1月号 (2,800円) の付録です。 設計・監修が LUXMAN という設定です。

雑誌付録にデジタルアンプが付く時代になったようです!

ゲインは十分あるので、チューナや CD プレーヤなどと直結してプリメインアンプ同様に使うことが可能です。



LXA-OT1 の概要

  1. LXA-OT1 はキットとして供給されています。 しかし、キットとは言っても基板は完成しており、透明カバーと足を取り付けるだけで完成です。 お手軽キットです。

  2. キット構成は右の写真のものが全てです。 最低限必要なものは揃っているオールインワン構成で、簡単な組立だけで即使えます。

  3. 写真で判るように放熱板がありません。 デジタルアンプは電源効率が良いので「パワー段での損失が僅か=熱を持たず放熱板不要」です。 実は基板において TDA7491HV の電源パターンを大きく確保して熱を逃がしているのです。 この程度の放熱対策で間に合ってしまいます。



回路のチェック

  1. 右の回路図は、将来改造する時に便利かなと CAD 入力し直したものです。 回路図をクリックすると原寸の pdf ファイルが開きます。

  2. 回路的には STMicroelectronics 社アプリケーションノートの推奨回路とほぼ同じです。 こういうデジタル製品は世界中のどこの国が作っても性能にほとんど差が出ません。 差を付けるとしたら、部品や基板のグレードくらいしかありません。

  3. NJM4558D を TDA7491HV の前段に置いてプリアンプを構成していますが、このプリアンプ部のゲインはほぼ1倍です。 TDA7491HV の入力インピーダンスは68kΩあります。 従って、このプリアンプがなくても十分動作します。 おそらく LUXMAN では NJM4558D での僅かな音の色付けを狙ったようです。

  4. 仕様は8Ω負荷で 5W+5W となっていますが、これは、付属 AC アダプタが 12V 1A であることによります。 12V×1A=12W なので頑張っても 5W+5W=10W が出力の限界になるのです。 AC アダプタを14〜18V/3A のものに交換すると 20W+20W 出ます。 TDA7491HV はそもそも 20W+20W 仕様です。

  5. デジタルアンプの場合、ローパスフィルタ(TDA7491HV〜スピーカ端子間に実装)の設計が重要です。 この回路定数の場合のカットオフ周波数 (fc) は以下のように計算できます。

    fc = 1/(2π√(L1×(C63+2×C58)))
       = 1/(2π√(22×10**-6×(0.1+2×0.47)×10**-6))
       = 33kHz
    


使ってみました

  1. 全体に

  2. 検聴しました



仕様

  1. 仕様

    項目 内容 備考
    メーカ・型式 LUXMAN LXA-OT1  
    方式 PWM デジタルパワーアンプ D 級
    使用 IC STMicroelectronics TDA7491HV  
    入力端子 RCA×1系統  
    出力端子 スピーカ×1系統 BTL 出力
    DC 入力端子 適合プラグ: 外径5.5mm/内径2.1mm, センター+
    標準電圧: DC12V
    適合電圧: DC12〜18V
     
    出力インピーダンス 4〜8Ω  
    最大出力 5W+5W (8Ω, 付属電源にて) 電源変更で最大 20W+20W
    再生周波数特性 10Hz〜40kHz (+0, -3dB)  
    ゲイン 26dB 20/30/32dB に変更可能
    S/N 比 90dB  
    高調波歪率 0.5% (1kHz/1W)  
    付属電源 入力:AC100〜240V 50/60Hz
    出力:DC12V 1A
    スイッチング型 AC アダプタ
    基板サイズ 94(W)×40(H)×92(D) mm  
    重量 74g  
    キット構成 @ LXA-OT1 基板 (組立済)
    A 専用 AC アダプタ
    B 透明カバー
    C 自立支柱 (20mm×4本)
    D ネジ×4本 (Cの取付用)
     
    その他 音楽之友社 stereo 2012年1月号 (2,800円)
    の付録として供給された
     

  2. 基板外観