ASUS EeePC 4G-X のカスタマイズ
SSD を換装
やはり SSD 4GB というのは、かなり辛いです。 電網検索してみると
DELL Inspiron Mini 9
専用 SSD の
BUFFALO SHD-DI9M16G または SHD-DI9M32G
にお呪いをかけると EeePC にも使えてしまうとのこと。 値段も安いし、こりゃ〜面白そうです。 早速試してみました。
2009年2月16日、私的には 16GB で十分なので、アキバの
e-TREND
へ行って SHD-DI9M16G (売価3,770円) を注文すると、在庫切れとのこと。 32GB の SHD-DI9M32G (売価7,417円) ならあるとのことで、やむを得ず 32GB 版を買いました。 まあ、金額的に僅かの違いで容量に余裕があってもイイか。
勤務先から歩いて行ける場所に、たまたまアキバがあるというのは、なんという幸せ。
SHD-DI9M32G にお呪いをかけます ・・・ この改造で 4G-X の HDD アクセス LED が点灯するようになります。
改造というほど大袈裟ではないです。 右の写真を参考に SHD-DI9M32G 裏面の接栓 52pin の少し上側にあるランド間をハンダブリッジします。 この作業はハンダの表面張力を計算に入れて作業する必要があるので、結構難しいです。 ランドの周りをマスキングテープで覆って養生し、ハンダのヤニが十分蒸発させてからやります。
うまくブリッジできたら、そのランドの周りを爪楊枝の先で余計なヤニを落とし、アルコール洗浄すると綺麗になります。
ついでに金メッキされた接栓もアルコール洗浄して、接触不良を防止します。
4G-X には底部に [SSD & Memory コンパートメント] の2本のネジで外せるカバーが付いています。 このカバーを外すと簡単に SSD が交換できます。
カバーを外すと、ソケットに挿入され反対側をネジ2本で止められた基板があります。 これが内蔵型 4GB SSD なので、取り外します。
右の写真では手前(下)がメモリ、後ろ(上)が SSD です。
4GB SSD の代わりに SHD-DI9M32G を取り付け、これまでと逆の手順で 4G-X を組み立てます。
ここで問題発生!
元付いていた 4GB SSD はロング基板(写真右)ですが、取り付けようとしている SHD-DI9M32G はショート基板(写真左)です。 コネクタにはささるのですが、SHD-DI9M32G の固定ができません。 (ネジ止めできない。)
対策は後で考えることにして、とりあえず SHD-DI9M32G をマスキングテーグで仮固定して作業を進めました。
BIOS メニューより SHD-DI9M32G が認識されていることを確認します。 以下の表示になっていればOKです。 ちなみにオリジナルの 4GB SSD では IDE Master のところに
[ASUS-PHISON SSD]
と表示されます。
IDE Master : [BUFFALO SHD-DI9M] IDE Slave : [Not Detected]
SHD-DI9M32G はこのままでは使えません。 OS が入っていないためです。 システムリカバリの手順で DVD-ROM から OS をインストールします。
C ドライブが見事! 32GB になりました。 ちゃんと動作します。 お疲れさまでした。
SHD-DI9M32G の固定
先の手順でパスした SHD-DI9M32G の固定にチャレンジしました。 電網情報からヒントをいただきました。
クレジットカード素材を写真のように加工します。 少し工夫しました。 SHD-DI9M32G と接する部分を少し細かく加工して、SHD-DI9M32G のネジ穴と合うようにします。 クレジットカード素材は柔らかいのでハサミや手動ドリルで簡単に加工できます。
写真をクリックすると拡大写真が表示できます。
このちょっとした工夫をすることで、持ち運び中にSHD-DI9M32Gが外れてしまう不安はなくなりました。
メモリを換装
なぜメモリ換装が必要か
メモリは最初から 512MB 入っているので、このまま使うなら特に問題ないです。
SSD はフラッシュメモリですから書き込み回数が多いと寿命が短くなります。 これの対策として SSD に書き込むデータをキャッシングすることが有効です。 また、キャッシングする別の効果として、SSD に書き込む速度も見掛け上かなり速くなります。
こうなると SSD への書き込みはぐっと少なくなる訳で、高速 SSD の必要がなくなるような・・・
どこにキャッシングするかというとメモリで、こうなると 512MB では足らなくなる訳です。
メモリ換装しました
電網検索してみると
上海問屋
で Kingston SODIMM DDR2 PC2-5300 2GB が税込1,999円だったので、これに決めました。 楽天カードの入会キャンペーンを利用すると4,000円分のポイントがもらえます。 今回はこのキャンペーンを利用し、
楽天
経由で上海問屋に注文して2009年2月19日にロハで入手できました。
本当は 2GB も要らないのですが、メモリがこんなに安いので上限のメモリ容量にしました。
4G-X には底部に [SSD & Memory コンパートメント] の2本のネジで外せるカバーが付いています。 このカバーを外すと簡単にメモリが交換できます。 それでは、このカバーを外します。
カバーを外すと、512MB メモリが実装されているので、取り外します。
512MB メモリの代わりに 2GB メモリを取り付け、これまでと逆の手順で 4G-X を組み立てます。
BIOS 画面でチェックしてみるとメモリが見事! 2048MB になっているのが確認できました。 ちゃんと動作します。 お疲れさまでした。
キャッシングソフトは Microsoft から提供されている
EWF (Enhanced Write Filter)
が良いらしいです。
EWF は、ドライブへの書き込み内容をシステムメモリ上にキャッシングします。 キャッシングした内容は後でまとめてドライブに反映させることができます。 このため、SSD への書き込み回数が大きく減ります。
EWF は
Microsoft(R) Shared Computer Toolkit for Windows(R) XP 日本語版
に入っています。
EWF のキャッシングコントロールには
EWFtool
が良さそうです。 SSD へのキャッシュが設定した容量になると、自動的に SSD の書き込みを行ってくれるツールです。 メモリが消費され尽くされて、システムが不安定になるのを防ぎます。
EWF をインストールしました
準備するもの
Shared_Computer_Toolkit_ENU.msi
ewf4G-X.reg
(日本語版 EeePC 4G-X 専用, EFI 対策済み)
[Shared_Computer_Toolkit_ENU.msi] を実行し、最初の画面で [UPHClean-Setup.msi] をダウンロードする。
[Shared_Computer_Toolkit_ENU.msi] を終了し、[UPHClean-Setup.msi] を実行する。
[Shared_Computer_Toolkit_ENU.msi] を再実行し、インストールを完了する。
[C:¥Program Files¥Microsoft Shared Computer Toolkit¥bin¥EWFMGR.EXE] を [C:¥WINDOWS¥system32] にコピーする。
Regedit で [HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Enmu¥Root] を開き、左のツリーの [Root] を右クリック、アクセス許可を選択する。 [Everyone] にフルコントロールのチェックをして Regedit を終了する。
[ewf4G-X.reg] をダブルクリックして、レジストリにインポートする。
スタートアップに余分な [DiskProtect.hta] が登録されているので、これを削除する。
EWFtool をインストールしました
準備するもの
EWFtool
EWFtool を任意のアプリフォルダに展開する。
スタートアップに EWFtool.exe のショートカットを登録する。
正常に動作しています
EWFtool でモニタリングすると、Windows XP は SSD に対して細かいブロック単位で大量の書き込みをやっています。 これじゃ、EWF なしだとやはり SSD の寿命が心配になります。 EWF を導入して正解です。
キャッシングバッファを 1GB にしたので、普通に使っているとなかなかフラッシュ(SSD への物理書き込み)しないです。
通常は Windows XP シャットダウン時に自動的に纏めてフラッシュすることになります。 これに若干時間がかかります。 HDD だと完全にシャットダウンするまで待ってカバンに放り込む必要がありますが、SSD なのでシャットダウン中にカバンに放り込んで大丈夫です。 この点で、SSD は取り扱いが非常に楽です。
SSD の寿命の心配が解消し、操作速度がかなり早くなりました。
RAM ディスクを設定する例もあるようですが、効果がよく判らないので、現在は EWF だけ使っています。
注意!
EWF を使用していることから、キャッシングバッファが満杯になるまで物理的な SSD への書き込みがされません。 キャッシングバッファが 1GB もあるので、かなり長時間操作しても満杯になりません。
4G-X を使い終わる時は、必ず正しい手順でシャットダウンが必要です。 シャットダウン処理時にまだ SSD に書き込みされていないデータが物理書き込みされます。
[Power] ボタン長押しなどの強制電源 OFF すると、SSD へ物理書き込みされません。 電源 ON 後まだ一度も物理書き込みされていない状態で強制電源 OFF すると、電源 ON 直前の状態に戻ってしまいます。
このことを応用して、動作を知りたいソフトを仮インストールし、目的の動作ではなかったら強制電源 OFF して元に戻すことができます。 これは、EWF の動作を十分理解してやるべきです。
アンチウィルス
アンチウィルスソフトは入れないでもイイやと思っていたのですが、Windows XP を立ち上げる度に警告が出るのが鬱陶しいです。
そこで無料で使えて動作の軽い
avast!
をインストールしました。
画面解像度を上げる
4G-X 画面の物理解像度は [800×480] で、字が大きいので見やすいです。 ところが、やはり解像度不足を感じるケースが時々あります。
4G-X 標準の EeePC Tray Utility では [800×480] と [800×600] に簡単切換できます。 ところが、[800×600] は仮想画面で、マウスカーソルを上端/下端に持っていくことで画面スクロールするという仕様です。 これじゃ使い辛いです。
どうしようもないのかな?と諦めていたところ、
画面解像度を本当らしく変更できるというウソみたいなソフト
がありました。 AsTray Plus です。 インストール方法は以下です。
AsTray Plus 1.3 beta2
をダウンロードして任意のフォルダに解凍します。
AsTray.exe のショートカットをデスクトップに作っておくとよいでしょう。
AsTray.exe を実行すると、タスクトレイに AsTray のアイコンができます。 このアイコンをクリックして解像度を変更します。 [640x480] [800x480] [800x600] [900x540] [1000x600] [1024x768] の6サイズが選択できます。
カラーの設定は、ディスプレイのプロパティからできます。 16bit 以上にします。
AsTray Plus を終了すると、自動的に以前の解像度に戻ります。 すなわち、必要な時に解像度を上げ、必要性がなくなった時はいつでも元に戻せるのです。 ドライバーをインストールしたり、プロパティをいじることもないので、安心して使えます。
既にお判りかと思うのですが、AsTray Plus を用いても物理解像度は変わる訳ではありません。 表示全体を圧縮して物理解像度に収めているいるだけです。 少しボヤけたような表示にはなりますが、AsTray Plus の画面は割と見やすく実用的です。
AsTray Plus を実際に使ってみて [1000×600] が一番メリットあると思いました。 これ以下の解像度では高解像度化のメリットが少なく、これ以上の解像度では見辛くなるからです。 [1000×600] なら文字は問題なく読み取れます。 Yahoo のトップ画面も横スクロールすることなく表示できます。
Office 環境
使うのは Web とメールと決めても、Office ソフトを使わざるを得ない状況が発生します。 例えば、メール添付された Word 文書を読もうとする時です。
Office ソフトをインストールするとリソースがたくさん必要にもなるし、レジストリが重くなります。
Office ソフトを 4G-X で本格的に使う気は全くないし、チョコッとだけ使えればよいのです。
これを解決するのにイイ方法があります。 無料サービスの
ThinkFree
を使うのです。
現在(2009年2月時点)のサービスは「ワープロ」「表計算」「プレゼンテーション」です。
ネットと接続したままブラウザー上で操作します。
ブラウザによるリモート操作になるので、インストールが不要です。 すぐに使えます。
自分専用の 1GB のファイルスペースがもらえるので、Office ファイル作成も可能です。 まさに、4G-X にピッタリです。