Panasonic VP-5020A

Panasonic VP-5020A をゲット!

2009年10月28日、Panasonic VP-5020A というリードアウト機能付き 100MHz アナログオシロスコープのジャンク中古不動作品を買ってみました。 新品定価は28万円です。

リードアウト機能付きオシロスコープはとても便利です。 感度・スイープレンジや画面の升目を数えることなく電圧や時間(周波数)などがわかります。

中古計測器ショップでは正常に動作するものが4〜5万円程度で売られているようですが、私が入手したのは外観はマアマアだが全く動作しないものだったので7,800円でした。

不動作品でこの値段は高いと思いましたが、 どうしても修理してみたいという欲望 に負けて買ってしまいました。

購入時の状態のままチェックしてみました。



カバーを開けてみました

  1. 右の写真が上部から眺めた内部写真です。 測定器らしい整然とした作りです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. 右の写真が底部から眺めたものです。

  3. ついでに、いずれ交換することになるかもしれない電源周りの電解コンデンサの種類をチェックしておきました。



修理 ・・・ その1

VP-5020A のような ブラウン管搭載の測定器には高圧部分があり、誤って触ると危険です。 知識ない方には内部を触ることをお奨めしません。 VP-5020A では後段加速電圧に 15,000V が掛かっています。 私は 1,500V くらいの感電は経験していますが、15,000V は経験ありません。 1,500V でも放電アークが飛びますのでかなり危険です。

  1. まずは、修理に役立つドキュメントを探しました。

  2. 詳細調査

  3. 修理



修理 ・・・ その2

その1の修理をしてしばらく使っていたら、この不具合に気付きました。

  1. 現象

  2. 調査

    1. 高電圧発生回路の発振周波数の回り込みでは?

      • 高電圧発生回路の発振周波数は実測 33kHz でした。 従って要因ではない。

    2. チョッパー回路の発振周波数の回り込みでは?

      • チョッパー OFF でも現象が出たままでした。 従って要因ではない。

    3. まさかと思うが電源回路が発振しているのか?

      • ビックリ!!! この推定が的中でした。

      • +8.6V 電源は右のような回路となっています。 なぜ、ダイオードをこんなにも複雑に使っているのかは謎ですが、+8V 出力の3端子レギュレータ NEC uPC2408 にオフセット電圧を与えて +8.6V を得る回路です。 ダイオードは回路保護用と思われます。

      • 電解コンデンサの両端を別のオシロスコープで観測すると、綺麗な方形波となっていました。

      • 電解コンデンサの容量ヌケでしょう。

  3. 修理



使ってみました

  1. フロントパネルは起伏が少なくノッペリしています。

  2. リア面もアッサリしています。

  3. 遅延掃引できます。

  4. 波形観測の例

  5. 総合評価



仕様