YAMAHA T-5

YAMAHA T-5 をゲット!

2009年6月21日、私のチューナーページのファンから YAMAHA T-5 の不具合品の寄贈を受けました。



程度&動作チェック

  1. 寄贈者のコメント

  2. 外観

  3. 入手した状態のまま電源 ON してチェックしました



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは良く、部品が綺麗に整然と並んでいます。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド

  3. FM IF 部

  4. 検波部

  5. MPX 部

  6. AM 部



リペア

  1. しばらくすると周波数ズレする

  2. クリーニング



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 T-5 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - FUNCTION : FM
    REC CAL : OFF
    MUTING : OFF
    - -  
    2 78MHz
    30dB
    無変調
    78MHz 付近で調整値が最大になる
    位置に合わせてから指針そのものを
    動かして 78MHz 位置にする
    SQ メータ = 最大 OSC トラッキング調整
    3 88MHz
    30dB
    無変調
    指針を 88MHz
    に合わせる
    OSC トリマ
    4 手順2〜3を数回繰り返す
    5 78MHz
    30dB
    無変調
    78MHz 受信 RF コイル×2 SQ メータ = 最大 RF トラッキング調整
    6 88MHz
    30dB
    無変調
    88MHz 受信 RF トリマ×2
    7 手順5〜6を数回繰り返す
    8 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    83MHz 受信 TC101 オーディオ出力 = 高調波歪最小 レシオ検波調整
    9 T102 指針の緑 LED = 両方点灯
    10 手順8〜9を数回繰り返す
    11 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    83MHz 受信
    MUTING : ON
    VR-VCO 下の [VCO 調整手順] を参照 VCO 調整
    12 VR104
    VR101
    T101
    オーディオ出力 = 高調波歪最小 stereo 歪補正
    13 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz R
    VR-SEP(L) L ch. オーディオ出力 = 最小 セパレーション調整
    14 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L
    VR-SEP(R) R ch. オーディオ出力 = 最小
    15 83MHz
    39dB (50dBf)
    無変調
    VR102 SQ メータ = フル (閾) SQ メータ調整
    16 83MHz
    15dB (26dBf)
    無変調
    VR103 MUTING = ON/OFF (閾) MUTING 調整

  2. AM 受信部の調整

    手順 SSG出力 T-5 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - FUNCTION : AM
    REC CAL : OFF
    - -  
    2 600kHz
    60dB
    無変調
    600kHz 受信 T103 SQ メータ = 最大 OSC トラッキング調整
    3 1400kHz
    60dB
    無変調
    1400kHz 受信 OSC トリマ
    4 手順2〜3を数回繰り返す
    5 600kHz
    40dB
    無変調
    600kHz 受信 T104 SQ メータ = 最大 RF トラッキング調整
    6 1400kHz
    40dB
    無変調
    1400kHz 受信 RF トリマ
    7 手順5〜6を数回繰り返す
    8 1000kHz
    40dB
    無変調
    1000kHz 受信 T105 SQ メータ = 最大 IF 調整

  3. 調整結果



使ってみました

  1. デザイン

  2. 機能関連

  3. 感度と音質



仕様など

  1. ドキュメント

  2. 仕様

    FM 受信部
    受信周波数範囲 76.0〜90.0MHz
    実用感度 (75Ω) mono : 0.85uV (9.8dBf)
    S/N 比 50dB 感度 (75Ω) mono : 1.5uV (14.8dBf)
    stereo : 20uV (38dBf)
    イメージ妨害比 60dB
    IF 妨害比 90dB
    スプリアス妨害比 80dB
    AM 抑圧比 60dB
    実効選択度 50dB
    キャプチャーレシオ 1.5dB
    S/N 比 mono : 84dB
    stereo : 80dB
    全高調波歪率 mono : 0.05% (100Hz), 0.05% (1kHz), 0.08% (6kHz), 0.1% (10kHz)
    stereo : 0.1% (100Hz), 0.07% (1kHz), 0.1% (6kHz), 0.15% (10kHz)
    混変調歪率 mono : 0.05%
    stereo : 0.1%
    ステレオセパレーション 50dB (1kHz), 45dB (50Hz〜10kHz)
    周波数特性 50Hz〜10kHz ±0.3dB
    30Hz〜15kHz +0.3 -1.0dB
    サブキャリア抑圧比 35dB
    ミューティングレベル 5uV
    アンテナインピーダンス 75Ω不平衡型
    300Ω平衡型
    AM 受信部
    受信周波数範囲 525〜1605kHz
    実用感度 15uV
    選択度 (1000kHz±9kHz) 27dB
    S/N 比 52dB
    イメージ妨害比 (1000kHz) 40dB
    スプリアス妨害比 (1000kHz) 50dB
    全高調波歪率 0.3%
    総合
    出力レベル/インピーダンス FM (100%変調) : 500mV/4kΩ
    AM (30%変調) : 170mV/4kΩ
    Rec Cal (333Hz) : 250mV/4kΩ
    電源電圧 AC100V, 50/60Hz
    定格消費電力 9W
    外形寸法 435(W)×92(H)×341(D)mm
    重量 4.4kg
    その他
    発売時期 1979年
    定価 32,000円