ONKYO Integra T-437

ONKYO Integra T-437 をゲット!

2008年3月3日、私のチューナーページのファンから PLL シンセサイザー FM/AM チューナーの ONKYO Integra T-437 の動作不良品の寄贈を受けました。

寄贈者のコメントは以下の通りです。



早速、動作チェック



カバーを開けてみました

  1. カバーを空ける前の予感

  2. カバー開けて確認しました・・・大当たりです!
    やはりメイン基板は同じでした。 搭載されている部品量が違うだけです。 T-437 と T-435 は兄弟機で、同じラインで製造されたと思います。 手前のフロントパネル基板は異なります。

  3. 基板は茶色のごく普通のベーク板で高級感はありませんが、部品が綺麗に整然と並んでいます。 基板の裏側はグリーンレジストが施されています。 努力したという感じがする作りです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  4. 結構、電源やフィラメント電球からの発熱があります。 消費電力は大きそうです。 従って、この大きさは必要のようです。

  5. 底板に点検蓋というか、基板を残したまま底板全部が外せる構造になっており、メンテナンス性が良いです。 部品交換や調整が楽です。

  6. FM フロントエンド部は5連バリキャップでオール FET 構成です。 [シングル同調]→[FET×2]→[ダブル同調]→[Dual Gate FET×2 バランスドミクサ]←[OSC Buffer 同調 (FET)]←[OSC 同調 (FET)] の構成です。 同調回路はトラッキング調整できる構成です。

  7. FM IF 部は [FET]→[UP-CF]→[uPC1163H]→[CF]→[uPC1163H]→[CF]→[FET]→[IFT]→[UP-CF]→[uPC1167C] の構成で、T-435 と同じです。 IFT・検波回路から OSC へ NFB がかかっています。 なかなか力が入っています。

  8. FM 検波部は PLL 検波です。 uPC1167C によるクオードラチュア検波もあって、この IC で FM 同調点検出とシグナル強度検出を行っています。

  9. MPX 部は uPC1223C を使って PLL 同期しています。 この IC はなかなか良い特性が出ます。 パイロット信号キャンセラーは LC フィルタです。

  10. MPU は TC9147BP で PLL 制御を兼ねます。 OSC 周波数取り込みに TD6104P が使われていますが、これはプリスケーラです。

  11. FM 部は以上のようにオーソドックスな構成です。

  12. AM 受信部は LA1245 で全てを行っています。 2連バリキャップのフロントエンド構成でごく普通です。

  13. メモリバックアップ用として 0.022F 5.5V スーパーキャパシタが使われています。

  14. IC を使用して合理化が図られています。 主な IC は以下です。


  15. 使用部品のロット番号より、本機は1983年製造のようです。 電源ケーブルのマーキングは1982年になっていました。



修理



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. FM 同調点の調整

  2. FM フロントエンドと IF の調整

  3. FM PLL 検波部の調整

  4. FM MPX 部の調整

  5. AM 部の調整



使ってみました



レベルメータ



仕様