ONKYO T-422M (2号機) をゲット!
2015年10月10日、
ONKYO T-422M
の中古が
HARD-OFF
さいたま吉野町店のジャンクコーナーで1,080円でした。
製造シリアル番号は [2811913296A] です。
FM 補完放送の受信テスト用に捕獲しました。
FM 補完放送を受信するには、90〜95MHz が受信範囲に入っている必要があります。
T-422M の受信範囲は 76〜108MHz なのでOKです。
更に、ディエンファシス時定数が 50us、周波数ステップが 50kHz と都合が良いです。
写真のように FM 補完放送の [文化放送 91.6MHz] をバッチリ受信中です。
程度&動作チェック
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購入前にお店のチェックコーナにて
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T-422M は2台あったので両方チェックしてみました。
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1台には「表示ズレ」と書いてあり、1,080円でした。
「表示ズレ」とはおそらく「周波数ズレ」のことでしょう。
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もう1台には「正常に受信できました」と書いてあり、2,160円でした。
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「表示ズレ」のほうの FL 表示は新品同様の輝度があり、「正常に受信できました」のほうは輝度が劣化して暗く表示されます。
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この機種はタイマー機能が搭載されているので、24時間連続時刻表示されていて、FL 管が劣化していることが多いです。
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周波数ズレは簡単に直るので、輝度が十分な「表示ズレ」マシンを買うのが吉です。
値段も半額だし ・・・
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全体には綺麗な部類ですが、左サイドにちょっとしたキズがありました。
上の写真の左端中央くらいにある、あまり気にならない小さなキズです。
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持ち帰り、入手した状態のまま電源 ON してチェックしました
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FM で周波数が 50kHz ズレて受信されますが、ステレオで受信できます。
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AM も良好に受信できます。
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ボタン操作すると意味不明なモードに勝手に切り替わることがあります。
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例えば、周波数をアップダウン操作していると勝手に文字入力モードになったりします。
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いろいろな操作不具合が出て、こうすればこうなると言った、決まった再現性がありません。
常時発生するのではなく、たまに発生します。
修理
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FM で周波数が 50kHz ズレて受信される
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ボタン操作すると意味不明なモードに勝手に切り替わる
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タクトスイッチの ON 抵抗を測定すると、全て数 kΩ 以上になっていました。
正常値はせいぜい数Ω以下です。
タクトスイッチによくある故障です。
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タクトスイッチ全数の9個交換して完全に直りました。
調整
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電圧チェック
チェックポイント |
標準値 |
実測値 |
[5.6V] |
5.6V |
5.58V |
[12V] |
12V |
11.98V |
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ONKYO T-422M 1号機
に記載の調整手順で再調整
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FM ステレオセパレーションとキャリアリークは以下となりました。
良好な数値です。
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ステレオ時の高調波歪率は 1kHz で 0.15% でした。
仕様より良い数値です。
項目 |
L |
R |
単位 |
ステレオセパレーション |
55 |
56 |
dB |
パイロット信号キャリアリーク |
-74 |
-73 |
dB |
オーディオ出力レベル偏差 (MONO) |
0 |
-0.02 |
dB |
使ってみました
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[POWER] ボタン
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電源を [ON] [STAND-BY] にトグルします。
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[DISPLAY] ボタン
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FL 表示を [周波数] [時刻] にトグルします。
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[AUTO/MONO] ボタン
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受信モードを [AUTO (STEREO)] [MONO] にトグルします。
[MONO] にするとミューティングも OFF となります。
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T-422M は黄昏の AM stereo にも対応しています。
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[BAND] ボタン
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受信バンドを [FM] [AM] にトグルします。
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[TUNING/PRESET] [KEY MODE] ボタン
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[KEY MODE] ボタンで [TUNING] [PRESET] ランプをトグルします。
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[TUNING] ランプ点灯時に [TUNING/PRESET] ボタンを操作すると、FM で 50kHz ステップずつ、AM で 9kHz ステップずつ受信周波数を更新します。
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[PRESET] ランプ点灯時に [TUNING/PRESET] ボタンを操作すると、プリセットされた受信周波数を 1CH ずつ更新します。
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[MEMORY] ボタン
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T-422M では FM/AM ごとにそれぞれ30局分プリセットできます。
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プリセット記憶
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プリセット記憶したい放送局を受信します。
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[MEMORY] ボタンを押すと FL 表示に [MEMORY] と表示されてプリセット記憶モードになります。
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[TUNING/PRESET] ボタンを操作してプリセット番号を選択します。
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再び、[MEMORY] ボタンを押すとプリセット記憶されます。
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プリセット消去
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消去したい放送局をプリセット受信します。
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[MEMORY] ボタンを押しながら [AUTO/MONO] ボタンを押すと、そのプリセット番号の記憶が消去されます。
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[CHARACTER] ボタン
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T-422M ではプリセットされた放送局の周波数に変えて放送局名を登録することができます。
最大8文字で、英数字と記号が使えます。
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放送局名の入力のしかた
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放送局名を設定したい放送局をプリセット受信します。
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[CHARACTER] ボタンを押して文字入力モードにします。
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文字を入力します。
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文字入力モード時に [KEY MODE] ボタンを押すことで、文字入力モードとカーソル移動モードをトグルします。
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文字入力モード時はカーソルがゆっくり点滅し、カーソル移動モード時はカーソルが速く点滅します。
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文字入力モード時に [TUNING/PRESET] ボタンを操作して文字を選択します。
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カーソル移動モード時に [TUNING/PRESET] ボタンを操作してカーソルを左右に移動します。
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放送局名を入力し終わったら、[CHARACTER] ボタンを押すと記憶されます。
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このように、少ないボタンでの文字入力となるため、操作は非常に面倒です。
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手動で時刻設定
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T-422M には [ACCUCLOCK] という自動時刻設定機能があって、JFN 系列の FM 局を受信して自動的に時刻合せするはずですが ・・・
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残念ながら、時刻合わせ信号送信サービスが終了しています。
従って手動で時刻を合わせるしかありません。
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手動で時刻設定のしかた
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[MEMORY] ボタンを押しながら [DISPLAY] ボタンを押します。
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[DISPLAY] ボタンを何回か押して [ADJUST] 表示になったら、[MEMORY] ボタンを押します。
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[TUNING/PRESET] ボタンで [MANUAL] 表示になったら、[MEMORY] ボタンを押します。
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[TUNING/PRESET] ボタンで曜日を合わせたら、[MEMORY] ボタンを押します。
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[TUNING/PRESET] ボタンで時刻を合わせたら、[MEMORY] ボタンを押します。
これで完了です。
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上記の手順2で別のメニューを選ぶとタイマ設定もできます。
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せっかく時刻設定しても ・・・ T-422M の AC プラグを抜くと時刻は消滅します。
プリセット情報の記憶は残るのに時刻は消えるのです。
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2015年10月11日に FM 補完試験放送を受信してみました
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首都圏では
[TBS ラジオ 90.5MHz]
[文化放送 91.6MHz]
[ニッポン放送 93.0MHz]
の3局が2015年10月5日より
試験放送を開始
しました。
2015年12月に本放送予定です。
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越谷から東京スカイツリーが見えますので、室内アンテナでもなんとか受信可能です。
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試験放送の受信結果は以下です。
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全てステレオ受信できました。
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TBS ラジオ ・・・ AM 放送と同じくナローぎみです。本放送ではどうなるのでしょう?
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文化放送 ・・・ ワイドな音質で FM 専用局と変わらない音質です。
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ニッポン放送 ・・・ ワイドな音質で FM 専用局と変わらない音質です。
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T-422M は値段の割にはマトモに作られているし、そこそこの感度と音質で、あらためて使えるチューナと思いました。
FM 補完放送の受信には十分です。