YAMAHA T-2000W

YAMAHA T-2000W をゲット!

2008年10月4日、私のチューナーページのファンから YAMAHA T-2000W の寄贈を受けました。

この T-2000W は A-2000 とのペアを組めるようデザインして発売されました。 回路構成がほぼ同じ兄弟機があって、兄貴は T-2x で弟は T-2000 です。

早速、チェックしてみました。

  1. 外観


  2. 動作




ブロック図



カバーを開けてみました

  1. T-2000W は T-2x よりかなり大きな筐体ですが、実は T-2x と同じ大きさの筐体の下側にスカートをはかせ高さを上げ底し、更にサイドウッドを取り付けて横幅も伸ばしています。 ある程度 A-2000 の大きさと揃えているのです。 このため、正味は T-2x と同じです。 T-2x より熱的には有利かもしれません。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. 各部ネジには銅メッキされた鉄ネジを使用しています。 サイドウッドの留めネジには純銅ネジを使っています。 これらがどの程度音質に貢献するのか疑問です。

  3. 電源トランスは安物臭くて小さいですが、これでも十分なのかもしれません。

  4. FM フロントエンドは専用基板になっており、大きく立派です。 5連バリキャップ方式です。 [ダブル同調]→[Dual Gate FET]→[ダブル同調]→[バランスドミクサ]←[OSC 同調] の豪華な構成です。 同調回路はトラッキング調整できる構成です。 RF アッテネータ回路(というよりゲイン調節回路)が組み込まれており、[RF ATT] ボタン ON で RF 段の [Dual Gate FET] のバイアスを変えてゲインを落とします。

  5. FM IF 部は LOCAL / DX に切換できます。 LOCAL / DX は通常のチューナーの WIDE / NARROW に相当します。


  6. FM 検波部は 広帯域レシオ検波で、検波歪を補正する回路が組み込まれています。

  7. FM MPX 部はディスクリート構成で豪華です。 SANYO LA3380 という MPX IC を使用していますが、この IC のステレオ分離回路を使っている訳ではなく、MPX スイッチング信号抽出だけに使っています。 パイロットキャンセラー回路は実装されています。 セパレーション調整は左右別々に調整できます。

  8. AM 受信部は SANYO LA1245 で全てを行っています。 2連バリキャップのフロントエンド構成でごく普通です。

  9. 使っている部品のロット番号より、本機は1984年製造品と判りました。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 調整ポイント

  2. FM フロントエンドの調整

  3. FM レシオ検波部の調整

  4. IF 部の調整

  5. FM MPX 部の調整

  6. FM シグナルメータの調整

  7. FM CSL 調整

  8. AM 部の調整

  9. 再調整結果



使ってみました



レベルメータ



仕様