SONY ST-S333ESJ

SONY ST-S333ESJ が到着

2010年12月24日、T さんより SONY ST-S333ESJ の修理依頼品が到着しました。



程度&動作チェック

  1. 修理依頼者のコメント

  2. 外観

  3. 電源 ON してチェック



カバーを開けてみました

  1. 作りはかなり良いです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド部

  3. FM IF 部

  4. FM 検波部

  5. MPX 部

  6. プリセットメモリのバックアップ



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-S333ESJ の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : FM
    RF MODE : NORMAL
    IF BAND : WIDE
    MUTING : OFF
    CAL TONE : OFF
    - -  
    2 83MHz
    90dB
    無変調
    83MHz 受信 IFT251 R256 両端電圧 = 0±20mV 同調点調整
    3 - 90MHz 受信 L104 JW39〜GND 間電圧 = 21.0±0.2V OSC トラッキング調整
    4 - 76MHz 受信 - JW39〜GND 間電圧 = 8.0±1.0V
    (確認のみ)
    5 76MHz
    40dB
    無変調
    76MHz 受信 L101
    L102
    L103
    JW212 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    6 90MHz
    40dB
    無変調
    90MHz 受信 CT101
    CT102
    CT103
    7 手順5と6を数回繰り返す
    8 83MHz
    40dB
    無変調
    83MHz 受信 IFT101 JW212 電圧 = 最大 IF 調整
    9 - TP201 両端を短絡 - - PLL 検波調整
    10 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    83MHz 受信 IFT271 R278(R)〜GND 間波形 = 最大
    オシロスコープで観測
    11 CT271 オーディオ出力 = 高調波歪最小
    12 IFT272 TP271 間電圧 = 0±20mV
    13 手順11と12を数回繰り返す
    14 - TP201 両端を開放 - -
    15 83MHz
    40dB
    mono 1kHz
    83MHz 受信 IFT201 JW212 電圧 = 最大 mono WOIS 歪補正
    RV201 を時計回りに
    回し切ってから調整開始
    16 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    IFT203
    RV201
    オーディオ出力 = 高調波歪最小
    17 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    IFT101 オーディオ出力 = 高調波歪最小 stereo IF 歪補正
    18 83MHz
    40dB
    stereo 1kHz L+R
    IFT202 JW212 電圧 = 最大 stereo WOIS 歪補正
    RV202 を時計回りに
    回し切ってから調整開始
    19 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    IFT204
    RV202
    オーディオ出力 = 高調波歪最小
    20 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    L301
    RV303
    オーディオ出力 = 19kHz 成分最小 Pilot 信号キャンセラ調整
    21 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz R
    RV301 L ch. オーディオ出力 = 最小
    (R→L への漏れ音)
    セパレーション調整
    22 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L
    RV302 R ch. オーディオ出力 = 最小
    (L→R への漏れ音)
    23 83MHz
    20dB
    stereo 1kHz L+R
    RV251 STEREO インジケータ = 点灯
    ちょうど点灯するよう調整
    STEREO 点灯レベル調整
    24 83MHz
    25dB
    mono 1kHz
    MUTING : ON
    83MHz 受信
    RV252 MUTING = OFF
    ちょうど OFF になるよう調整
    ミューティングレベル調整
    25 IF BAND : NARROW
    83MHz 受信
    RV203 MUTING = OFF
    ちょうど OFF になるよう調整
    IF NARROW ゲイン調整
    26 83MHz
    70dB
    mono 1kHz
    IF BAND : WIDE
    83MHz 受信
    RV241 S メータ = フル
    ちょうどフルになるよう調整
    S メータレベル調整

  2. AM 受信部の調整

    手順 SSG出力 ST-S333ESJ の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : AM
    IF BAND : WIDE
    MUTING : OFF
    CAL TONE : OFF
    - -  
    2 - 1602kHz 受信 OSC コイル JW181 電圧 = 22.0V OSC トラッキング調整
    3 - 531kHz 受信 - JW181 電圧 = 5.0V
    確認のみ
    4 999kHz
    30dB
    無変調
    999kHz 受信 FE401(R) JW212 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    5 IFT401 IF 調整
    6 999kHz
    74dB
    無変調
    RV401 S メータ = フル
    ちょうどフルになるよう調整
    S メータレベル調整
    7 999kHz
    58dB
    無変調
    RV402 TP601 間電圧 = 2.5V オートストップレベル調整

  3. 調整結果

    項目 IF BAND L R 単位
    ステレオセパレーション WIDE 60 65 dB
    NARROW 41 36 dB
    パイロット信号キャリアリーク - -73 -79 dB
    オーディオ出力レベル偏差 (MONO) - 0 -0.02 dB
    CAL TONE 信号 - 375.0 Hz
    -5.27 -5.24 dB



使ってみました

  1. デザイン

  2. 操作性

  3. 感度と音質



仕様