SANSUI T-9

SANSUI T-9 をゲット!

2013年3月8日、SANSUI T-9 の中古を700円で入手しました。

FM が海外バンドということは承知していましたが、「日本バンドに変更できるかな?/妙にデザインに惹かれた」で入手を決断しました。 暇潰しにイイかなと・・・

お店のコメントは以下です。

  1. 製造は日本ですが、国外流通品のようで、当方で詳細な仕様などが判りませんでした。

  2. 取扱説明書が付属しておりますが、こちらも外国語表記のみとなります。

  3. 当方で動作確認を行ったところ、電源は入るものの、周波数のデジタル表示部が「1888」となったまま変化せず、他のボタンもほぼ入力を受け付けません。

  4. バンドの切り替えのみ反応しますが、いずれにせよ音が聴こえない状態となります。

  5. 外観については多少スレ、黄ばみがあるものの、目立ったダメージは特にありません。



状態チェック

  1. フロントパネルの右端に少し当てがありますが、補修塗りでわからなくなりそうな軽度です。

  2. 「周波数のデジタル表示部が 1888 となったまま」については、AC 電源設定が 220V になっていたためです。



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは良いです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. 底板に点検蓋を装備しています。 全体は非常に分解しやすい構造となっています。 メンテナンス性が良いです。

  3. FM フロントエンド部は3連バリキャップ方式です。 基板の作りが良いだけにこの3連バリキャップが残念です。

  4. FM IF 部は (FE)→[CF]→[TR]→[CF]→LA1231N の構成です。

  5. FM 検波部は LA1231N を使ったクォードラチュア検波です。

  6. FM MPX 部は uPC1161C を使った PLL MPX です。

  7. AM 部は LA1240 でフロントエンド、IF アンプ、検波など全ての機能を担当します。 2連バリキャップ方式です。

  8. IC を使用して合理化が図られています。

    メーカ IC 機能
    NEC uPC1161C FM Multiplex Stereo Demodulator
    OKI MSM4011RS Quadruple 2-input NAND Gate
    SANYO LA1231N FM IF System
    LA1240 AM フロントエンド
    LB1416 Level Meter
    TOSHIBA TC9140P PLL Synthesizer Control
    TD6104P ECL Prescaller for FM
    TD6301P Static Driver for LED/LCD Receiving

  9. FM MPX の後ろにトランジスタ×2個を使ったアクティブローパスフィルタ回路が組み込まれています。

  10. プリセットメモリのバックアップは単3電池×2本です。 リアパネル側に電池フォルダがあります。

  11. フロントパネルのアクリル板に麦球1個で照明されています。 文字が浮き上がります。 麦球は左側にあります。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. FM 部の調整

  2. AM 部の調整

  3. 再調整結果



使ってみました

  1. デザインや操作性

  2. 性能や音質

  3. リアパネル



FM を日本バンドに改造できるか試してみた

  1. 海外バンド→日本バンド に変更するのに最低限必要なこと

  2. PLL シンセサイザ IC の動作設定変更できるか調査

  3. 以上の解析により、日本バンドで使うには E2=0、すなわち JW6 ジャンパー線を切ればよいことになります。 JW3〜6 ジャンパーは右の写真のように TC9140P の近くにあります。



仕様

  1. Operating Instructions

  2. 仕様は以下です